突然ですが、
「中国語」って何?
と聞かれたらみなさんは何と答えるでしょうか?
中国語にはたくさんの方言や派生した言語があったり、漢字の種類も2種類(簡体字と繁体字)に分かれていたりします。
意外と複雑なので、まずは中国語の基本情報を抑えておきましょう。
7大方言

中国語には大きく分けて、7つの方言があります。
- 粤語(広東語など)
- 北方語(官話方言、北京語など)
- 呉語(上海語、蘇州語など)
- 贛語(南昌語など)
- 湘語(長沙語など)
- 閩語(福建語など)
- 客家語
上記の7つの分類は日本語でいう、関西弁、九州弁、東北弁くらい広い概念です。
従って、それぞれの方言の中にさらに細かい分類があります。
関西弁にも大阪弁と三重弁などがあるのと同じですね。
また、方言によって全く違う言語といってよいほど発音などが異なります。
日本でも東北弁や沖縄弁は地元の人以外だと中々理解できませんよね。
中国の方言は、日本の方言以上に方言ごとに差異が大きいです。
中でも広東語は発音も文字(簡体字と繁体字の違いは別途)も全く違うので、一つの「方言」というよりは、中国語とは別の「言語」として扱われる場合もあります。
普通話とは

普通話とは中国で広く一般に話されているいわば標準語です。
そして、一種の人工的に作られた言語です。
「北方言語の語彙」と「北京官話」の発音をベースにしています。
北方言語の語彙とは、
中国北方で使われてきた言語の単語のことです。
では北京官話とは何かというと、
「明清の宮廷官僚」が使っていた言葉です。
北京市民の北京弁ではありません。
多くの人が勘違いしているのですが、
「普通話=北京語」ではありません。
北京語は日本で言う江戸方言のようなものです。
首都で話されているとはいえ、あくまで方言なのです。
簡体字と繁体字

簡体字と繁体字の言葉の意味は、漢字の通りです。
簡体字は「簡単」な体裁である字。
繁体字は「繁雑」な体裁である字。
例えば、「広」という漢字を例に挙げると、
簡体字:广
繁体字:廣
という表記になります。
元々中国では「繁雑」な方の「繁体字」が使用されていました。
しかし、1950年代に漢字簡略化法案が成立したことを機に、漢字は瞬く間に簡略化されて簡体字が普及していきました。
しかしこれは中国の話。
中国以外の台湾、香港、マカオなどでは、今でも繁体字が使用されています。
ちなみに補足情報として、
日本語で使用されている漢字の繁雑度は、
簡体字<日本語の漢字<繁体字
こんな順のイメージです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ということで、冒頭でも述べた、
「中国語」って何?
と聞かれたら、みなさんなら何と答えますか?
状況によって「中国語」の意味する内容は変わりますね。
一般的に「中国語」と言えば、すべての7つの方言を含んだ言語の総称となりますが、
もしあなたが「中国語」を勉強しているのであれば、その「中国語」は「普通話」となります。
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